PROMO STAFF
2021年05月28日
米麹甘酒がすごい!美容とダイエット以外にも優れた働き
麹の正体はカビ。学名はアスペルギルス・オリゼーといい、日本だけに存在するカビで「国菌」とも呼ばれます。味噌やしょうゆなど、麹を使った独特な日本食は、2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。日本だけに存在する麹を使ったものの一つが米麹甘酒。今回はその魅力をつづります。
甘酒には米麹と酒粕で作ったものがある
甘酒の原料には米麹と酒粕(上の写真)の2種類があります。どちらも発酵により作られますが、酒粕は日本酒の製造過程でできるものであり、アルコールを含んでいます。 アルコールが入っているといつでも飲めるというわけにはいかないので、アルコールが入っていない米麹甘酒が時と場所を選ばず気軽に飲めます。
米麹に含まれる栄養と働き
米麹には、麹の消化酵素で分解された米の栄養素や麹が生成したビタミンが豊富に含まれています。さらに麹を摂取した後も、麹の消化酵素が体内でも働くことがわかっています。研究も盛んに行われており、近年明らかになったさまざまな健康効果が発表されています。そのうちの一部を紹介します。
素早く栄養吸収、代謝もアップ
麹はタンパク質、炭水化物、脂肪を分解する酵素を持っています。その酵素の力を利用するために、米に麹を植え付けたものが米麹です。
麹は米を構成するタンパク質や炭水化物などを酵素で分解し栄養にして繁殖し、生きるために必要なビタミン類も生成します。
私たちは米麹を食べることで、麹が作った栄養素とビタミンを摂取することができます。
麹が作るビタミン類の中でも、B群が豊富です。ビタミンB群は代謝を助ける栄養素なので、甘酒などで麹を摂取する習慣を作ることで代謝アップも期待できます。運動と組み合わせることで、効果的なダイエットができそうです。
善玉菌が増える環境づくりで免疫力維持に期待
近年麹の研究によるさまざまな発見で、麹が見直されてきています。 麹が持つ蛋白質分解酵素の一つである酸性プロテアーゼが摂取後も腸内で働き、腸内で酸性物質を作り出すことがわかっています。 腸内の善玉菌の好む環境が酸性なので、酸性プロテアーゼの働きで腸内環境が改善され、善玉菌が劇的に増えることがマウスの実験でわかっています。腸は体内の免疫機能が集中しており、腸内の環境が良くなることで免疫力を維持することも知られています。*1
米麹のグルコシドセラミドで肌にうるおい
麹に含まれるグルコシドセラミドは植物にも含まれ、植物由来のものは「植物セラミド」と呼ばれています。 麹は真菌であり、真菌由来のグルコシルセラミドも植物セラミドと同じく保湿効果が認められています。*2
空腹感も満たしてくれる甘酒は、美を求める女性の味方
コロナ禍で以前のように外に出る機会が減ったためか、つい家でおやつばかり食べちゃうという人は私だけではないと思います。私は甘酒の健康効果を知ってから、仕事の合間に甘酒を飲むようになりました。すると間食が明らかに減って、体重増加が食い止められました。
甘酒は適度に甘く、お米の粒が入ったものを飲むと、空腹感も満たしてくれます。寒い時にはあったかい甘酒に生姜を入れると、体がポカポカになります。
甘酒は夏でも冷やして飲むと美味です。甘酒は一年を通して美味しくいただける飲み物です。
まずは市販の飲みやすそうな甘酒から試してみてはいかがでしょう。
<参考文献>
*1: 特集 次世代プレバイオティクス 麹菌プロテアーゼ(生物工学会誌 97(4), 178-181, 2019 日本生物工学会)
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9704/9704_tokushu_2.pdf
*2: 植物由来グルコシルセラミドの食品機能性評価とその応用一植物および真菌由来スフィンゴ脂質による大腸ガン予防効果一(オレオサイエンス 7(4), 141-149, 2007 公益社団法人 日本油化学会)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/7/4/7_141/_pdf/-char/